発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007160142
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症例は35歳の男性で、約8年前に糖尿病を指摘されたが放置していたところ、嘔気、食欲不振、倦怠感が出現したことを契機に糖尿病にて入院となった。生化学検査にて腎機能の悪化を認め、高脂血症、高尿酸血症を認めた。たんぱく尿と糖尿を認めたが、ケトン体は陰性で、代謝性アシドーシスを認めた。画像診断では異常を認めなかった。腎生検により糖尿病性腎症と診断した。入院13日目に脳梗塞を発症し、右片麻痺となった。その後、深部大腿静脈血栓症に伴う肺塞栓症を発症し、酸素投与を行った。血栓性素因に関して精査した結果、高ホモシステイン血症と診断し、葉酸の投与により高ホモシステイン血症は徐々に改善し、右片麻痺に対するリハビリを行って退院となり、その後は血栓症の再発を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007