メタボリックシンドローム どう診断し、どう対処するか
メタボリックシンドロームの病態と診断 高脂血症
島野 仁
1
1筑波大学 内分泌代謝・糖尿病内科
キーワード:
Cholesterol
,
運動療法
,
脂質異常症
,
食事療法
,
ライフスタイル
,
メタボリックシンドローム
Keyword:
Cholesterol
,
Exercise Therapy
,
Diet Therapy
,
Life Style
,
Metabolic Syndrome
,
Dyslipidemias
pp.18-21
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007160109
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メタボリックシンドロームは、エネルギーバランスの破綻を介し、内臓肥満とインスリン抵抗性を上流病態として、動脈硬化リスクの重積することにより動脈硬化性疾患を発症、進展する。その包括的な管理により動脈硬化症、ならびに糖尿病を予防することが目標であるが、高脂血症はその重要な管理項目である。日本の診断基準における高脂血症の項目は、TG≧150mg/dl or治療中、HDL<40mg/dl or治療中のいずれか、または両方である。通常の動脈硬化症診療ガイドライン同様、メタボリックシンドロームにおいても、LDLコレステロールを第一の管理目標とすべきである。高TG血症の場合、non-HDLコレステロール(TC-HDLコレステロール)が第二の管理目標として考慮される。治療は、食事療法、運動療法による生活習慣の改善が基本となる。薬物療法を開始する場合は、LDLコレステロールの管理についてはスタチン、さらに高TG血症、低HDL血症についてはフィブラート系薬が考慮される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007