びまん性肺疾患 病態に基づいた最新治療
びまん性肺疾患の分類と診断 びまん性肺疾患の病理診断の問題点
中山 智子
1
,
福田 悠
1日本医科大学 解析人体病理学
キーワード:
気管支肺胞洗浄液
,
肺疾患
,
肺線維症
,
肺炎-間質性
,
胸腔鏡下肺生検
,
経気管支肺生検
Keyword:
Bronchoalveolar Lavage Fluid
,
Lung Diseases
,
Pulmonary Fibrosis
,
Lung Diseases, Interstitial
pp.208-217
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121167
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びまん性肺疾患の病理診断にあたっては、とくに検体の適切な処理が重要である。経気管支肺生検(TBLB)ではシリンジを用いて、胸腔鏡手術(VATS)検体では直接固定液を注入し、肺を十分に伸展固定させる必要がある。肺組織のみならず、気管支肺胞洗浄液(BALF)の情報も診断に非常に重要である。特発性間質性肺炎は7型に組織パターンが分類されているが、二次性の間質性肺炎では、混在した組織像を示すことが多く、必ずしも一つの組織パターンでは表現できないものが多い。最終的な診断は、病理と臨床とを併せて行うべきものであり、そのための十分なコミュニケーション、ディスカッションをもつことが必要である。病理医間でも病理診断の標準化が必要であり、継続的に取り組むことが議論されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007