びまん性肺疾患 病態に基づいた最新治療
びまん性肺疾患の話題
慶長 直人
1
1国立国際医療センター研究所 呼吸器疾患研究部
キーワード:
肺疾患
,
気管支肺胞洗浄
,
胸腔鏡下肺生検
,
胸部CT
Keyword:
Lung Diseases
,
Bronchoalveolar Lavage
pp.190-192
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121163
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びまん性肺疾患は、病変の分布から便宜的にまとめられた、さまざまな肺疾患の総称である。詳細な問診、聴診、胸部X線写真の読影が、鑑別診断の基本である。高解像度CTによる画像診断、各種肺生検による病理診断、病勢を反映する新しい血清マーカーの利用、新薬の臨床試験が進められている。他疾患の治療用に開発された新規薬剤の副作用として、重篤な間質性肺炎に注意を払う必要がある。今世紀のヒトの免疫学、遺伝学の進歩が、原因不明であった多くのびまん性肺疾患の病因解明に役立っている。肺に共通の生体反応の理解が進むことにより、有効な薬剤の乏しかったびまん性肺疾患の治療法にも、新たな創薬の糸口が得られるものと期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007