びまん性肺疾患 病態に基づいた最新治療
びまん性肺疾患診断へのアプローチ
折津 愈
1
1日本赤十字社医療センター
キーワード:
呼吸機能検査
,
肺疾患
,
病歴聴取
,
気管支肺胞洗浄
,
KL-6抗原
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein A
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein D
,
胸腔鏡下肺生検
,
胸部CT
Keyword:
Medical History Taking
,
Lung Diseases
,
Respiratory Function Tests
,
Bronchoalveolar Lavage
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein A
,
Pulmonary Surfactant-Associated Protein D
,
MUC1 Protein, Human
pp.193-197
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121164
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職業歴、喫煙歴、環境歴、薬の服用歴、家族歴など、病歴を詳細に聴取することが診断上きわめて重要である。胸部画像所見、とくに胸部HRCTが診断のうえで有用である。肺のみの病変であるか、全身性疾患の一部としての肺病変であるかを常に考慮する必要がある。現時点では組織診断が診断根拠となることが多いが、疾患によって経気管支肺生検(TBLB)でよいか、胸腔鏡下肺生検(VATS)が必要か、患者の全身状態を考慮し慎重に検討しなければならない。急性発症の場合は一日ごとに病状が悪化することも多いため、処置が遅れないように注意深く全身管理をする必要がある。症例によっては、長期にステロイド薬など免疫抑制薬が使用されていることがあるが、原疾患以外の、とくに感染症の合併も常に考慮することが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007