発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006151578
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42歳男.歩行困難,意識混濁,腹水貯留,黄疸を主訴とし,羽ばたき振戦を認めた.当初,消化器内科へ入院し安静,利尿薬,ビタミン剤服用を行ったが,症状は悪化し急性腎不全も発症した.重症型アルコール性肝炎(SAH)と診断し,血液浄化療法適応のため腎臓内科へ転科した.著明なビリルビン血症,肝不全・腎不全を認めたため,ビリルビン吸着療法および血液透析濾過を行い,グルカゴン・インスリン療法,肝保護剤,アミノ酸製剤を投与した.また,炎症性サイトカイン産生抑制目的でprednisoloneを併用し,凝固能低下・低アルブミン血症に対して少量の新鮮凍結血漿を投与した.その後,症状,検査値は改善し,第61病日に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2006