発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005138904
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特発性正常圧水頭症の画像所見の特徴を述べる.CT・MRIでは,ほかの痴呆性疾患より大きめの均等な脳室拡大と高位円蓋部脳溝の狭小化を認める.脳室周囲および深部白質変化は特徴的な所見ではなく,髄液流速上昇や,MRSでの側脳室内乳酸ピークの診断的価値は確立されていない.脳血流検査では脳血管性痴呆と同様に前頭葉,側頭葉の広範な脳血流低下(前方優位型)を認める.アルツハイマー病では後部帯状回から頭頂葉,側頭葉内側部での脳血流低下(後方優位型),Lewy小体型痴呆では後頭葉にまで及ぶ後方優位型脳血流低下を示す.脳槽造影の診断的価値は確立されておらず,今後の検討が必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2005