発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004256023
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37歳女.次女と長女が伝染性紅斑に罹患した.高熱と全身倦怠感を伴う感冒様症状,および四肢の発疹が出現した.伝染性紅斑と診断され,さらに顕微鏡的血尿を指摘された.下腿浮腫と全身倦怠感が増強したため,入院した.呼吸器感染様症状後,急激に発症した両側下腿浮腫,乏尿,血尿,タンパク尿,腎機能低下,低補体血症があり,腎生検で光顕所見上,管内増殖性糸球体腎炎,蛍光抗体法でIgGおよび補体の沈着を認めた.電顕所見上,糸球体基底膜内皮下にEDDの沈着がみられたことにより,急性糸球体腎炎と診断した.ウイルスに関する検索で,パルボウイルスによる急性糸球体腎炎と確定診断した.タンパク制限,塩分制限の食事療法と,安静を主とした治療を行った.3週間後に退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2004