発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010186383
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39歳女性。患者は頸部腫脹と疼痛、発熱を主訴に近医を受診、頸部超音波にて甲状腺右葉の腫大を指摘され、亜急性甲状腺の疑いで著者らの施設へ紹介となった。入院時、頸部に強い自発痛、圧痛があり、赤沈の亢進、炎症反応の上昇が認められたものの、甲状腺機能亢進はみられなかった。一方、頸部超音波では甲状腺右葉内部に壊死を伴う多数の類円形の腫瘤の集積が認められ、頸部CTでは甲状腺右葉に低吸収に描出される結節の集積、嚢胞性変化を来していた。全身精査では異常所見はみられず、徐々に自発痛・圧痛、頸部の腫大は消退し、頸部リンパ節炎と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010