発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002198848
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偽性副甲状腺機能低下症(PHP)-Ibの姉弟例を経験した.22歳女(姉).全身のしびれ感と失神発作を認めたため,入院した.血清Caは著明な低値を示し,血清リンは高値であった.高感度PTHと高値で,%TRPは97.7%であったPTH負荷試験では尿中リン及びc-AMPの増加反応はみられなかった.頭部CT像では両側大脳基底核に著明な石灰化が認められた.腰椎の骨塩量は109%であった.PHP-Ibと診断し,活性型ビタミンDによる治療を行った.19歳男(弟).四肢のしびれ感を自覚したため,入院となった.血清Caは低値を示した.高感度PTHは著明な高値であり,%TRPは97.3%であった.PTH負荷試験では尿中リン及びc-AMPの増加反応はみられなかった.頭部CT像では大脳基底核等に石灰化は認められなかった.腰椎の骨塩量は102%であった.PHP-Ibと診断し,活性型ビタミンDによる治療を行った.家族性のPHP-Ibを疑って,両親の検索を行ったが,両親にはCa・PTH等の異常はみられなかった
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