発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002063973
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
64歳女.発端者とその家族員のRET遺伝子変異検索の結果,発端者と甲状腺手術歴のある妹の2例にのみCys634→Argの変異が認められた.MEN 2A型では90%以上の家系にRET遺伝子変異が認められ,Cys634→Argの変異は,褐色細胞腫,副甲状腺機能亢進症の発生と関連するという報告を裏付けた.家族性MEN 2A型診断におけるRET遺伝子検査の有用性が確認できた.本症例は,構成疾患が全て揃った典型的なMEN 2A型であったにも拘わらず,一般検査所見で異常が認められず,初診時の甲状腺の触診所見と,妹の甲状腺手術歴が診断の手掛かりになった
©Nankodo Co., Ltd., 2001