経験と考察
整形外科自家麻酔におけるデクスメデトミジン塩酸塩併用の有用性
赤川 学
1
,
小西 奈津雄
,
村井 肇
,
阿部 栄二
,
島田 洋一
1秋田大学 整形外科
キーワード:
局所麻酔
,
高血圧
,
徐脈
,
整形外科
,
低血圧
,
Dexmedetomidine
,
意識下鎮静法
Keyword:
Anesthesia, Conduction
,
Bradycardia
,
Hypertension
,
Hypotension
,
Conscious Sedation
,
Orthopedic Procedures
,
Dexmedetomidine
pp.15-17
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017306970
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整形外科手術を施行した13症例(男性10例、女性3例、平均年齢57.2歳)を対象に、自家麻酔における鎮静剤デクスメデトミジン塩酸塩(DEX)併用の有用性について検討した。Richmond-agitation sedation scale(RASS)で評価を行なった結果、初期負荷10分間の投与が終了した時点で、RASSは全例0以下となり、平均-0.77と適切な鎮静が得られていた。過鎮静となった症例はなく、執刀終了時のRASSの平均は-1.00であり、執刀終了とともに投与を中止したが、帰室までにRASSの平均は-0.15まで改善して、速やかな覚醒が得られていた。副作用は除脈や低血圧、高血圧といった循環動態への影響がみられたが、呼吸抑制を反映する呼吸数低下を認めた症例はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017