発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013081456
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2007年~2011年の5年間に初回CTで腰椎分離と診断された症例中、第3骨片を伴う粉砕骨折様の分離像と判断した症例を抽出し、それらの現病歴・臨床症状・理学所見・MRI所見を検討した。その結果、初回CTにより腰椎分離症と診断された症例は男性105例113椎、女性26例29椎であり、このうち分離部が粉砕様の症例は17例17椎(男性14例・年齢11~18歳、女性3例・年齢11~18歳)であった。分離高位はL4が4例、L5が13例で、このうちMRI施行例は11例11椎であり、高位はL4が5例、L5が6例で、男性8例(年齢13~18歳)、女性3例(年齢11~18歳)であった。両側分離椎は10椎で、うち4椎は片側が粉砕骨折様分離、6椎は両側粉砕骨折様分離であり、粉砕骨折様分離の17椎は全てIb型であった。16椎に椎弓の高輝度変化を、15分離に周囲軟部組織の高輝度変化が認められ、分離椎弓側のSLRテストは全て70°以下で腰痛が誘発された。尚、明らかな外傷歴を有する症例は4例で、2例に初診時に下肢症状があり、いずれも分離周囲軟部の高輝度変化が大きい側の症状であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012