発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012360385
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吸収置換型人工骨として一般的なβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)を比較対照とし、ハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合体(HAp/Col)の臨床的有効性と安全性について検討した。対象はHAp/Col使用63例、β-TCP使用63例とし、有効性の評価方法はX線像における「周囲骨との連続性」および「補填部の骨再生」の程度から4段階(著効・有効・やや有効・無効)で評価した。その結果、移植24週後の著効率はHAp/Col使用群65.1%、β-TCP使用群44.4%であり、前者が有意に高かった。安全性については、副作用の出現率がHAp/Col群6.3%(4例)、β-TCP群1.6%(1例)であり、副作用の内訳はHAp/Col群が創部腫脹・発赤+滲出液の増加2例、局所熱感1例、補填部の感染1例、β-TCP群が補填部の感染1例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012