発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225133
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関節注射時痛を緩和するため,局所冷却による痛覚麻痺効果を利用する方法を考案した.方法は,あらかじめポビドンヨード綿球を滅菌した容器の中に並べて冷凍し,この氷綿球を通常の消毒の後に刺入予定部に30秒間少し強く押し当て,すぐに関節裂隙への刺入を行うものとした.以前より膝関節注射を複数回行っている患者26例41膝に本法を適用し,問診により刺入時痛の程度を調べた.その結果,「分らないぐらい」と「痛くない・わずかに痛い」の合計が53.7%で,「非常に痛い」はなかった.以前との比較では,「非常に有効」と「有効」を合わせると80.5%で,「無効・わずかに有効」は19.5%,「かえって痛む」はなかった.本法は注射刺入時痛を緩和する効果があり,清潔性,簡便性において実用的であると考えられた
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