発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140450
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2歳7ヵ月女児.歩容異常,右股関節亜脱臼精査を主訴とした.前医で右先天性股関節脱臼として治療されたが股関節亜脱臼が遺残し,Trendelenburg歩行と約1.5cmの脚長差を認めた.単純X線,MRI T2強調冠状断像にて右大腿骨頭骨端核の低形成,近位骨幹部の著しい側方化,頸部の短縮,大転子高位および著しい内反股を認め,3歳4ヵ月時に観血整復を施行,骨頭臼蓋間に存在した厚い滑膜組織と円靱帯を切除した.また,半年後には股関節外転時に増強する右大腿骨頭の側方化に対して約40°の外反骨切りを行い,各種画像所見,手術所見から大腿骨近位部欠損症(PFFD),Aitken分類type Aと診断した.術後1年1ヵ月現在,求心位を保持しており,骨頭骨端核の出現とTrendelenburg歩行の改善傾向を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2005