発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005064349
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骨転移癌5例を掲示し,情報収集の検査法としてカラードプラの有用性を検証した.症例1(65歳女,肛門癌),症例2(74歳男,原発不明癌),症例3(68歳男,肺癌右橈骨転移)では腫瘍切除の際に主要血管の温存が可能か否かを把握することを目的とした.また,症例4(58歳女,多発性骨髄腫)では腫瘍浸潤の有無の把握を,症例5(59歳女,原発不明仙骨転移癌)では適正な部分からの標本採取を目的としてカラードプラを施行し,全例で必要な情報を収集し得た.骨転移癌診療においてMRI検査は有用であるが,カラードプラは機器がコンパクトで患者の肢位,検査時間などにおける自由度が高く,MRIの弱点を克服した検査法といえ,腫瘍浸潤の有無の鑑別,生検部位の決定,手術計画における腫瘍内血流や周辺主要血管との関係把握に有用であった
©Nankodo Co., Ltd., 2004