発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005039468
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66歳男.左股関節痛を主訴とした.2年前に肝細胞癌と診断されたが放置していた.今回,咳をした際に左股関節に激痛が出現し,近医で大腿骨小転子骨折を指摘された.画像所見により病的骨折と診断し,肝細胞癌の骨転移を疑ったが,骨髄炎も否定できなかった.肝細胞癌は切迫破裂の状態であったので,その治療を優先し,股関節は安静のみで経過観察した.肝動脈塞栓療法で肝細胞癌の状態が落ちついた後,再度MRIを施行したが確定診断が得られず,胆道シンチグラフィーを行った.小転子部へのRIの異常集積を認め,胆汁分泌能を有する病変であり,胆細胞癌の転移と診断した.大腿骨小転子付近へ放射線治療の39Gyを行ったところ,現在局所は落ちついている
©Nankodo Co., Ltd., 2004