発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004016006
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74歳女.主訴は右足関節痛.変形性足関節症の診断でヒアルロン酸ナトリウムの注入を施行されたが症状が軽快しなかった.初診時,右足関節に疼痛および腫脹を認め,AOFASスケールでは12点であった.単純X線所見では正面像,側面像とも関節裂隙の消失及び著しい骨破壊像があり,正面像で足関節の内反変形を認めた.本例は高齢であり,活動性も高くないことから人工足関節全置換術(TAA)を施行した.術後疼痛は改善し,約600mの歩行も可能であったが,その後徐々に疼痛が再燃し,更に距骨が圧潰し,距骨側コンポーネントが沈下した.アルミナセラミック製人工距骨を用いた再置換術を施行し,術直後のX線像ではアライメント及び適合性は良好であった.術後15ヵ月で背屈20°,底屈20°で,疼痛も著しく改善し,AOFASスケールでは77点である
©Nankodo Co., Ltd., 2003