発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003185410
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92歳女.トイレの帰りに転倒し,右肩を打撲し救急搬送された.右肩関節の圧痛・腫脹・内出血・外転20°のばね様固定を認めた.X線で右肩関節2-part前方脱臼骨折と診断し,斜角筋ブロック下に非観血的整腹術を行い入院した.38.2℃の発熱を生じ,口腔内分泌物が貯留し節食困難となった.セフメタゾン,酸素投与後,頻回の口腔内分泌物吸引と体位ドレナージを含む肺理学療法を開始した.喀痰から常在菌(α溶連菌,ナイセリア)が検出され,尿から糞便腸球菌,肺炎桿菌が検出された.後弓反張を伴う全身性強直性痙攣を認めた.開口障害が不明瞭で診断に迷ったが,咬筋の痙性が認められ,臨床症状から破傷風と診断し治療した
©Nankodo Co., Ltd., 2003