IPMNとIPNB
IPNBの手術方針と実際
加藤 宏之
1
,
臼井 正信
,
田端 正己
,
伊佐地 秀司
1三重大学 肝胆膵移植外科
キーワード:
肝切除
,
膵頭十二指腸切除
,
胆管腫瘍
,
乳頭状癌
,
肝外胆管
,
胆管切除術
Keyword:
Bile Duct Neoplasms
,
Carcinoma, Papillary
,
Hepatectomy
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Bile Ducts, Extrahepatic
pp.1196-1204
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017032238
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本稿では胆管内乳頭状腫瘍(intraductal papillary neoplasm of bile duct:IPNB)切除例30例を膵IPMNに準じてbranch duct type(肝内胆管に発生する嚢胞性病変),main duct type(肝外胆管に発生),mixed type(両者の特徴を合わせもつ)に分類し,IPNBの臨床および病理学的特徴と施行術式を検討した.Branch duct type(n=11)は表層拡大進展が少なく(9%,1/11例),肝外胆管切除を伴わない肝切除のみで根治が得られた.Main duct type(n=15)やmixed type(n=4)は表層拡大進展を高率に認めたため(main duct type 33%,5/15例,mixed type 50%,2/4例),術式選択や胆管断端の取り扱いに注意が必要であり,時に拡大手術が必要となることがあった.また胆管断端陽性例は,長期経過後に局所再発することが多いため長期の経過観察が必須であった.
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