非浸潤性乳管癌(DCIS)の診断と治療
DCISの治療 DCISにおけるセンチネルリンパ節生検の意義
坂井 威彦
1
1がん研究会有明病院 乳腺センター
キーワード:
リンパ行性転移
,
乳房腫瘍
,
予後
,
非浸潤性腺管内癌
,
診療ガイドライン
,
センチネルリンパ節生検
Keyword:
Breast Neoplasms
,
Carcinoma, Intraductal, Noninfiltrating
,
Lymphatic Metastasis
,
Prognosis
,
Practice Guidelines as Topic
,
Sentinel Lymph Node Biopsy
pp.711-714
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016259164
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非浸潤性乳管癌(DCIS)は乳癌が乳管内にとどまっている状態であり,理論的には転移することはない.しかし術前にDCISと診断されても潜在性浸潤癌の存在などにより,数%にセンチネルリンパ節転移が発見されている.センチネルリンパ節生検は,低侵襲な検査であるが,合併症もあり本来必要ない患者群への施行はつつしむべきである.腫瘤径大,高グレード,コメド壊死の存在など,潜在性浸潤癌が疑われる病態がみられた場合には,センチネルリンパ節生検を原発巣切除と同時に行うことをすすめるべきである.
©Nankodo Co., Ltd., 2016