ドレーンは必要か
呼吸器外科手術にドレーンは必要か
大泉 弘幸
1
,
加藤 博久
,
遠藤 誠
,
鈴木 潤
,
渡會 光
,
貞弘 光章
1山形大学 外科学第二
キーワード:
胸部外科
,
術後管理
,
胸腔ドレナージ
Keyword:
Postoperative Care
,
Thoracic Surgical Procedures
pp.724-727
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014246690
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胸腔は陰圧の空間で,術後のドレナージは他部位とは異なる.肺切除において肺瘻がある場合は必須の手技である.肺瘻がなく,感染巣手術でない場合,かつ止血が十分な場合,ドレーンは省略できる可能性がある.胸腔鏡下縦隔腫瘍や小児の胸腔鏡手術などでは省略するメリットは大きいと考えられる.ただし,肺は拡張させなければならない.一時的にカテーテルを留置し,閉胸時に肺の加圧を行いつつ気密な状態で抜去する.フィルム閉鎖によるドレーン抜去法は,苦痛のない,外科医以外でも可能な方法であり普及が望まれる.
©Nankodo Co., Ltd., 2014