消化器外科領域におけるoncologic emergency
胆道癌・膵癌 膵炎合併膵腫瘍
安井 隆晴
1
,
高畑 俊一
,
森 泰寿
,
堤 宏介
,
貞苅 良彦
,
大塚 隆生
,
上田 純二
,
中村 雅史
,
田中 雅夫
1九州大学 大学院医学研究院臨床・腫瘍外科
キーワード:
癌腫
,
膵炎
,
腺腫
,
分類
,
世界保健機関
,
膵管内乳頭腫瘍
Keyword:
Adenoma
,
Carcinoma
,
Classification
,
Pancreatitis
,
World Health Organization
pp.745-751
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009246576
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急性膵炎はしばしば遭遇する疾患であるが、膵腫瘍がその成因となることがある。近年、膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm:IPMN)に起因する急性膵炎の報告例が多くみられる。当科における急性膵炎合併と急性膵炎非合併例におけるIPMNの臨床病理学的因子について検討を行ったところ、急性膵炎例でIPMNを発見した場合、それが悪性である頻度が通常よりも高い可能性が示唆された。急性膵炎の診療の際、その成因として膵腫瘍があることを念頭におき、膵腫瘍が疑われる場合は急性膵炎が治癒した後にあらためて精査・治療を行わなければならない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009