発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008008483
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腫瘤摘出生検を行なったTisまたはT1-2、N0の乳癌87例を対象に、腋窩リンパ節転移所見からセンチネルリンパ節検出法の妥当性について検討した。その結果、センチネルリンパ節(hot nodeまたはblue node)の転移陽性率は12.6%(11例)で、うち2例は術中の迅速組織診断では転移陰性、術後の固定標本により転移陽性と診断された。これら2例はいずれも転移巣の大きさが2mm以下の微小転移であり、腋窩リンパ節郭清は行なわなかった。また、腋窩リンパ節郭清を行なった9例中7例は、センチネルリンパ節のみの転移であった。予後調査を行なった2006年7月の時点で所属リンパ節に再発を来した症例はみられず、腫瘍摘出症例においてもセンチネルリンパ節生検は妥当である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2007