発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003308832
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痔瘻の手術は古く,Hippocratesが現在のSeton法にあたるapolinoseと称する開放法を行って以来,この手術は連綿と続けられ,種々の改良が加えられた.また古代インドや中国でも薬物による開放術が行われ,その原理は現在に伝わっている.更に,我が国にもこの方法が伝えられ,特に華岡流の痔瘻手術は中国古来の薬物腐食法とSeton法を組み合せ,最後に外科的切開開放を行う独特の手法を開発した.1900年には痔瘻手術が開発され,また肛門腺が痔瘻の原発であるとする説が提唱されて治癒率は向上し,現在ではいかにして肛門機能を保持するかが治療の焦点となっている
©Nankodo Co., Ltd., 2003