発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002007216
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閉塞性末梢動脈疾患32症例の下肢血管造影に,イオン性二量体造影剤のioxaglate(IOX)と非イオン性造影剤のiomeprol(IOM)を用い,造影剤注入時の疼痛・熱感について比較検討した.初回造影剤に用いた造影剤と2回目に用いた造影剤の組み合わせで,IOX-IOX投与群(XX群),IOM-IOX投与群(MX群),IOX-IOM投与群(XM群),IOM-IOM投与群(MM群)に分け比較した.その結果,同一造影剤の反復投与(MM,XX群)では,初回より2回目の注入時で疼痛・熱感が増大した.一方,MX群の疼痛・熱感は初回よりも2回目注入時で弱く,又,XX,MM群と比較して有意に弱かった.XM群の疼痛は,初回,2回目注入時に有意差を認めず,熱感については2回目で強い傾向を示した.以上よりIOM-IOXの順に造影剤を投与した場合,同一造影剤の反復投与よりも疼痛・熱感が少ないと思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2001