発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001154086
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症例は55歳男性で,重症急性膵炎と診断された.腹部CTにて広範な膵の壊死及び浮腫,腹水,後腹膜ガス像を認めたため,十二指腸穿孔或いは総胆管損傷の合併を疑い,緊急に胃瘻,腸瘻,胆管ドレナージ(RTBD),膵授動兼膵床ドレナージ手術を施行した.術後,膵炎は軽快したが,約3ヵ月後に壊死した膵体尾部が膵仮性嚢胞と化した.胃瘻からゾンデを挿入して超音波ガイド下に嚢胞穿刺部位を確認後,同胃瘻孔より穿刺した.胃瘻チューブ留置後に低圧持続吸引を10日間行った.嚢胞消失を確認後,ドレナージチューブを抜去した.3,5ヵ月後の腹部CTでは嚢胞の再発を認めなかった.3ヵ月後に胆嚢摘出術と総胆管切開術,採石術を行った
©Nankodo Co., Ltd., 2001