発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017304632
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35歳男。左下腿痛と突然の呼吸困難を主訴とした。右上肢・左上肢の肥大、手指の肥大、両下肢静脈の拡張を認め、Dダイマー高値であった。造影CTでは両側肺動脈内の血栓と下肢静脈瘤を認め、下肢静脈エコーでは両側大伏在静脈(GSV)の拡張と逆流、GSVの外側走行と静脈内血栓を認めた。下肢静脈瘤内の血栓により引き起こされた肺塞栓と判断し、ヘパリン点滴静注からエドキサバンの内服へ切り替え、弾性ストッキング着用にていったん退院した。肺塞栓発症4ヵ月後に再入院し、両側GSVに対する高周波焼灼術を施行し、術後3週間でエドキサバン内服を中止した。2ヵ月後に左下腿の血栓性静脈炎を再発したが深部静脈血栓や肺動脈血栓は認めず、弾性ストッキング着用を励行し経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2017