発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014188475
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症例は13歳男児で、左胸背部痛と発熱を主訴に、前医にて急性腸炎として入院加療となり、翌日のCTにて胸膜炎が疑われたため、精査加療目的に当科紹介となった。胸部CTでは左胸水、下行大動脈と第10胸椎に接する造影効果のない3cm大の境界明瞭な腫瘤を認めた。胸部MRI T2強調像では骨格筋と同程度の低信号腫瘤を認めた。以上より、後縦隔腫瘍を疑い、診断と治療を兼ねて胸腔鏡下手術を施行した。手術所見では横隔膜上で椎体と下行大動脈に接する腫瘤を認め、肺分画症を考え、クリッピングにて腫瘤を摘出した。病理組織学的に分画肺梗塞を合併した肺葉外肺分画症と診断され、術後経過良好にて第4病日に軽快退院した。
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