特集 エキスパートをめざす産婦人科の画像診断 Case-based review
1. 卵巣・卵管・腹膜 6. 妊娠中に判明した非常に稀な卵巣腫瘍の一例
森内 航生
1
,
長又 哲史
1
,
上野 嘉子
2
,
今岡 いずみ
2
,
寺井 義人
1
1神戸大学医学部附属病院産科婦人科
2神戸大学医学部附属病院放射線診断・IVR科
キーワード:
悪性卵巣甲状腺腫(低分化癌)
Keyword:
悪性卵巣甲状腺腫(低分化癌)
pp.156-157
発行日 2025年1月25日
Published Date 2025/1/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000006006
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20歳台.既往歴に特記すべき疾患なく,自然妊娠にて妊娠成立.前医初診時に80mm大の左卵巣腫瘍(成熟奇形腫疑い)を指摘され,妊娠18週に腹式左卵巣腫瘍摘出術を施行.術後病理組織学的検査で悪性卵巣甲状腺腫(低分化癌)の診断となり当院紹介.当院初診時(妊娠26週)の経腟超音波検査で左卵巣が40mm大に腫大しており,MRIでは前医と同様の所見で再発が疑われた.前医で施行された血液検査:CA19-9 77.4U/mL,CA125 30.2U/mL,CEA 1.9ng/mL,SCC 0.8ng/mLとCA19-9のみ上昇を認めた.血液検査:TSH 1.110mIU/L,FT3 2.7pg/mL,FT4 1.00ng/dLは正常範囲内であったが,サイログロブリン 798ng/mLと著明に高値であった.
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