特集 頭部単純CTこと始め-次のステップまでつなげよう-
第Ⅳ章 頭蓋外の単純CT 5 眼窩・副鼻腔 -眼科,耳鼻咽喉科コンサルテーションを勧めるか否か-
豊田 圭子
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院放射線部
キーワード:
真菌性副鼻腔炎
,
好酸球性副鼻腔炎
,
歯性上顎洞炎
Keyword:
真菌性副鼻腔炎
,
好酸球性副鼻腔炎
,
歯性上顎洞炎
pp.A212-A220
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002509
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● 鼻副鼻腔炎は頭部CT にて高頻度に遭遇し,急性の所見は低吸収の粘膜肥厚,洞内粘液の液面形成がみられる.慢性化では粘膜肥厚,ポリープの他に骨肥厚を来す.
● 片側性の副鼻腔内の軟部組織をみた場合,真菌性副鼻腔炎(特に菌腫症)では石灰化,悪性腫瘍では溶骨性変化がポイントとなる所見となる.好酸球性副鼻腔炎は両側篩骨洞に多く,粘膜浮腫の低吸収と高吸収粘液がみられる.
● 眼窩先端症候群では浸潤性副鼻腔真菌症が原因となることがあり,速やかに示唆診断し,MRI 検査にもつなげる.
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