Refresher Course
放射線性肝障害
古田 寿宏
1
,
渡谷 岳行
1
,
佐藤 次郎
1
,
五ノ井 渉
1
,
大倉 直樹
1
,
田島 拓
1
,
花岡 昇平
1
,
阿部 修
1
1東京大学医学部附属病院放射線科
pp.858-864
発行日 2017年8月25日
Published Date 2017/8/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000000018
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放射線性肝障害は放射線による類洞や中心静脈の傷害と線維性閉塞から始まり,肝のうっ血と虚血性の肝細胞壊死を来す病態である.全肝照射では30Gyを超えると放射線性肝障害リスクが上昇し,背景にすでに肝障害がある場合は耐容線量が低下する.肝の照射後変化(放射線性肝障害の領域)は単純CT で低吸収を示すことが多く,MRIではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を示し,吸収値や信号強度は非特異的であるが,病変の形態が,照射された放射線の経路に一致する所見をとらえることが画像診断の要点となる.
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