特集 質の高い呼吸管理を目指して
気管チューブのカフ圧管理
大塚 将秀
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター 集中治療部
キーワード:
陽圧換気
,
人工呼吸器関連肺炎
,
気管粘膜損傷
Keyword:
陽圧換気
,
人工呼吸器関連肺炎
,
気管粘膜損傷
pp.760-765
発行日 2020年8月25日
Published Date 2020/8/25
DOI https://doi.org/10.15105/CE.0000000785
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気管チューブのカフは,確実な陽圧換気のために必須のものである.口腔咽頭の分泌物が気道内に大量に流入することを抑制する効果もある.これらの目的のためにはカフ内の空気圧(カフ圧)を高くする必要があるが,高すぎる圧は,気管粘膜を圧迫して血流障害や粘膜の壊死を誘発する可能性がある.この両者のリスクを最小に抑えるため,カフ圧は一定に管理しなくてはならない.昔使用された小容量高圧カフに代わり,最近では大容量低圧カフを備えた気管チューブが主流となった.大容量低圧カフでは「カフ圧≒粘膜を圧迫する圧」であり,安全性が高まったとともにカフ圧測定の重要性が増した.なお,「身近な話題を読みやすく簡潔に伝える」ため,本稿では箇条書きスタイルを採用した.
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