Report
片頭痛の発作間欠期負担と中枢神経感作:薬剤師に期待される役割
伊東 育己
1
,
石井 正和
1
1帝京平成大学薬学部
pp.884-887
発行日 2026年4月5日
Published Date 2026/4/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2026050040
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はじめに
片頭痛は単なる頭痛にとどまらず,中枢神経感作(central sensitization)を基盤とする慢性神経疾患である.中枢神経感作は痛覚過敏やアロディニアといった症状を引き起こし,片頭痛の慢性化や治療抵抗性の一因となる.近年,CGRP関連抗体薬やアミトリプチリンなどの治療薬が,中枢神経感作の改善にも寄与することが報告されている.また,片頭痛発作のない発作間欠期においても,倦怠感や集中困難などが持続し,患者のQOLが低下することが報告されている.このような発作間欠期の負担を可視化する評価ツールとして,Migraine Interictal Burden Scale-4(MIBS-4)が注目されている.MIBS-4スコアは,中枢神経感作の評価尺度であるCentral Sensitization Inventory(CSI)と有意に相関することが示されており,発作間欠期の支障が中枢神経感作の進行を反映している可能性がある.薬局においてMIBS-4を活用することで,薬剤師が患者の状態を的確に把握し,医師との連携を通じて受診勧奨や予防療法導入を促進できる可能性がある.本稿では,片頭痛の慢性化における中枢神経感作と発作間欠期負担の位置づけを整理し,薬局における評価・支援の方向性について概説する.

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