特集 増悪を防ぐ! 連携のポイントを掴み,実践する,心不全フォローアップ
保険薬局で心不全治療を判断するには?
磯崎 弘恵
1
1日本調剤株式会社
pp.363-367
発行日 2025年3月5日
Published Date 2025/3/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2025030011
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Key Points
❶心不全の判断に必要な知識を学ぶ
•心不全の原因疾患は多岐にわたる.心不全という疾患の特異性や心不全の病期ステージを理解する.
•心不全ステージを次へ移行させないためにも,併存疾患の管理・病気の進展予防が重要である.継続的な服薬管理とセルフケア維持のフォローアップを薬局薬剤師が担う.
❷処方箋から判断する
•処方薬から心不全を見抜く.
•左室駆出率(LVEF)の低下した心不全(HFrEF)患者ではfantastic four(アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬+β遮断薬+ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬+SGLT2阻害薬),LVEFの保たれた心不全(HFpEF)患者ではSGLT2阻害薬+利尿薬に着目する.
•心不全ステージAである高血圧,糖尿病,動脈硬化性疾患の治療薬を服用している患者に注目する.
❸患者との対話・コミュニケーションから判断する
•既往歴,現病歴,入院歴,血液検査などを患者との対話からヒアリングし,薬学的管理に密接に関係する情報を収集し活用する.
•患者とのコミュニケーションが不可欠であり,業務が忙しいからといって薬剤師側が壁をつくらず,患者との信頼関係の構築に結びつける.
•対話の糸口となるキーワードを知る.

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