特集 口腔機能低下症・嚥下障害のミカタ 服薬サポートの引き出しを増やしませんか!?
薬による嚥下障害に気づくチカラ・対応するチカラ① 安全な食支援・介助につなげる処方確認のポイント
白鳥 千穂
1
1神奈川歯科大学附属病院 薬剤部
pp.1971-1975
発行日 2024年10月5日
Published Date 2024/10/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2024120017
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Key Points
嚥下機能障害の原因から対応を考える
•病態が影響する嚥下機能障害と,薬剤の副作用が影響する嚥下機能障害の違いを考える.
•薬剤がもつ嚥下機能に関わる副作用症状から,薬剤性嚥下機能障害の可能性を予測する.
嚥下機能に影響を与える薬剤について知る
•サブスタンスPは咳-嚥下反射を誘発する物質であるため,合成や分解阻害する薬剤は嚥下反射を改善させる.また,サブスタンスPを低下させる薬剤は嚥下反射を低下させる.
•ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬などの向精神薬は中枢神経抑制や筋弛緩作用などを介して,抗コリン薬は口腔乾燥や食道内圧低下などの作用により,嚥下機能を低下させる.
安全な食支援に対し薬剤師が注意すべきこと
•薬剤性嚥下機能障害への薬剤師の介入は必須であり,嚥下機能障害に薬剤が影響している可能性があれば,中止や減量を考慮する.
•患者の食事摂取量やADLの維持・向上に,薬剤師の処方提案は大きく影響する.
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