特集 腸内細菌となかよく 生きて腸までとどく薬学管理
腸内細菌の生態,人体とのかかわりを探る!② 腸内細菌の代謝産物のはたらき
池田 貴子
1
,
西田 朱里
2
,
木村 郁夫
1
1京都大学大学院 生命科学研究科 高次生命科学専攻生体システム学分野 薬学研究科 創発医薬科学専攻代謝ゲノム薬学分野
2京都大学大学院 薬学研究科 創発医薬科学専攻代謝ゲノム薬学分野
pp.847-852
発行日 2024年5月5日
Published Date 2024/5/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2024060009
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Key Points
短鎖脂肪酸は食物繊維などの難消化性多糖を基質として,腸内細菌の発酵により産生される代謝産物であり,エネルギー代謝や免疫など多岐にわたる生体機能に関与する.
短鎖脂肪酸受容体は生体内の栄養環境に応じて生み出される脂肪酸を適切に認識することで,生体の恒常性を保っている.
腸内細菌の代謝によって生み出される二次胆汁酸は,がんの発症に関わる一方で,病原性細菌の感染防御に働くなど有益な効果も有する.
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