特集 見逃すと怖い「抗コリン作用」に備える
抗コリン作用への患者フォローアップ 「尿が出ない」 尿閉(前立腺肥大症)
前堀 直美
1
,
永江 浩史
1ながえ前立腺ケアクリニック お薬情報センター
キーワード:
検尿
,
Cholinergic Antagonists
,
向精神剤
,
医療従事者-患者関係
,
前立腺肥大症
,
尿閉
,
一般用医薬品
,
病歴聴取
,
抗アレルギー剤
,
地域社会薬局サービス
,
服薬管理
,
服薬指導
,
過活動膀胱
,
待機療法
,
感冒剤
Keyword:
Community Pharmacy Services
,
Nonprescription Drugs
,
Prostatic Hyperplasia
,
Psychotropic Drugs
,
Urinalysis
,
Cholinergic Antagonists
,
Urinary Retention
,
Anti-Allergic Agents
,
Medical History Taking
,
Professional-Patient Relations
,
Medication Therapy Management
,
Watchful Waiting
,
Multi-Ingredient Cold, Flu, and Allergy Medications
,
Urinary Bladder, Overactive
pp.3107-3114
発行日 2021年9月5日
Published Date 2021/9/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021323338
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<Key Points>◎尿閉の局所症状には、急性尿閉症状(排尿ができず、下腹部の緊満・膨隆・疼痛が増強)と慢性尿閉症状(下腹部の緊満を伴う高度の頻尿・尿失禁)がある。◎尿閉発生には、過活動膀胱治療薬のみならず、OTC医薬品の感冒薬や抗アレルギー薬、向精神薬など、幅広い抗コリン作用薬が関与しうる。◎前立腺肥大症を伴う男性に頻尿・尿失禁の緩和目的で抗コリン薬を使用する場合には、尿閉発生防止のため、残尿量の評価を実施することが望ましい。◎抗コリン薬開始前および開始後の排尿症状(の変化)の聞き取りで、尿閉発生リスクをある程度は察知できる。◎抗コリン薬による尿閉発生防止のためには、薬剤師が、患者および医師と十分なコミュニケーションをとることが肝要である。
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