特集 表在性皮膚真菌症 治療薬を活用するための基礎と実践総まとめ
足白癬を対象とする市販薬の現状と問題点
野口 博光
1
,
松本 忠彦
,
比留間 政太郎
1のぐち皮ふ科
キーワード:
顕微鏡検査法
,
抗真菌剤
,
鑑別診断
,
そう痒症
,
疼痛
,
白癬-足部
,
一般用医薬品
,
皮膚保湿剤
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Nonprescription Drugs
,
Tinea Pedis
,
Microscopy
,
Antifungal Agents
,
Pain
,
Pruritus
pp.2559-2565
発行日 2020年5月5日
Published Date 2020/5/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020252043
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<Key Points>◎足白癬の市販薬(一般用医薬品、OTC薬)には症状の緩和を目的とする市販薬と抗真菌成分を含むスイッチOTC薬がある。◎足白癬と他の皮膚疾患との鑑別は困難で、足白癬の診断においてはKOH検査で病変(皮疹部)に真菌(菌要素)を証明することが必須である。◎湿潤、そう痒、疼痛など足白癬の急性期症状を緩和するOTC薬には抗真菌成分を含まないものがあり注意を必要とする。◎2002年以降に承認されたスイッチOTC薬は強い抗真菌活性をもっているので治癒を期待できるが、本来は足白癬と診断確定した症例に限って使用するべきである。
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