連載 Current Clinic
妊婦健康診査未受診妊婦の実像から対応策について考える
水主川 純
1
,
定月 みゆき
1
,
五味淵 秀人
1
,
箕浦 茂樹
1
,
細川 真一
2
,
松下 竹次
2
1国立国際医療研究センター産婦人科
2国立国際医療研究センター小児科
pp.1148-1152
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102438
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未受診妊婦が社会的問題になっている.当院で診療した未受診妊婦33例の現状を分析したところ,経済的困窮が未受診の最多の理由であったが,その背景に「未入籍」「妊娠相手と音信不通」「住居不定」など,さまざまな問題があることがわかった.
未受診という事態を回避するためには,思春期での母子保健に関する教育を充実させ,妊娠や出産に関して責任ある自己決定ができる環境を整備することが重要である.妊婦が妊婦健診の重要性を認識したうえで,医療機関と行政機関が連携し,母児の状態や社会背景に応じた支援や対応をすることが望まれる.
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