特集 夜尿症
昼間尿失禁
池田 裕一
1
1昭和大学藤が丘病院 小児科
キーワード:
危険因子
,
尿失禁
Keyword:
Urinary Incontinence
,
Risk Factors
pp.1580-1584
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021041080
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Key Points>(1)昼間尿失禁(daytime urinary incontinence:DUI)は小児の7~10%に認められる比較的頻度の高い疾患である。(2)DUIは病態別に蓄尿障害および排尿障害、そのほかの障害に分類されるが、いずれのタイプであっても子どもの自尊心やQOL、学校生活に負の影響を及ぼす。(3)5歳をこえてもDUIが持続する場合は、適切な診断と集学的な治療が必要となる。(4)DUIに併存するいくつかの慢性疾患にも留意する必要がある。機能性排便障害に対する便秘治療、再発性尿路感染症の適切な診断と治療、発達障害に関連する社会支援も並行して行う。(5)DUIの治療に関しては、非薬物的非手術的治療(ウロセラピー)が第一選択となるが、しばしば治療に難渋し、治癒までに長時間を要することも少なくない。
Copyright© 2020 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.