Japanese
English
研究ノート
認知症患者のその人らしさを支える看護実践の構造─医療場面に焦点を当てて
Structure of Nursing Practice for Supporting the Dementia Patient's Personhood in Medical Scenes
田道 智治
1
,
鳥田 美紀代
2
,
正木 治恵
3
Tomoharu Tamichi
1
,
Mikiyo Torita
2
,
Harue Masaki
3
1元千葉大学大学院看護学研究科
2千葉県立保健医療大学
3千葉大学大学院看護学研究科
1Chiba University Graduate School of Nursing
2Chiba Prefectural University of Health Sciences
3Chiba University Graduate School of Nursing
キーワード:
認知症
,
看護
,
認知症病棟
,
医療場面
,
その人らしさ
,
dementia
,
nursing
,
dementia ward
,
medical scenes
,
personhood
Keyword:
認知症
,
看護
,
認知症病棟
,
医療場面
,
その人らしさ
,
dementia
,
nursing
,
dementia ward
,
medical scenes
,
personhood
pp.44-50
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
医療場面における,認知症患者のその人らしさを支える看護実践を明らかにし,構造として示すことを目的に,認知症専門病棟の看護師へ参加観察と半構造化面接を行った.
得られたデータを,複雑な要素の意味や繋がり,関係を空間的に示すことで,全体の構造的な理解を可能にする質的統合法(KJ法)で分析した結果,医療場面におけるその人らしさを支える看護実践を,本人を【置き去りにしていないか自問自答】しながら,【想定外のパワーの発見を期待】し【医学的かつ了解・受容可能な方法模索】するなかで,【快適な生活を創造しようと志向】が変化し,それに応じて【独自世界の支援方法を模索】し方法を獲得した結果,本人にとっての【well beingを知覚】し,さらに【自身も喜びを実感】するという構造として示した.
この構造は,その人らしさが脅かされやすく看護師も困難を感じるとされる医療場面において,患者のその人らしさを実現し,看護師もやりがいを見出す手がかりとなる可能性が示唆された.
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