Japanese
English
実践報告
高齢患者の“持てる力”の活用を強調した老年看護学実習の検討─実習記録の分析から
The Study of Gerontological Nursing Practice to Utilize “Strengths” in Elderly Patient : From Analysis of Nursing Practice Records
松波 美紀
1
,
箕浦 とき子
1
,
温水 理佳
1
,
吉川 美保
1
Miki Matsunami
1
,
Tokiko Minoura
1
,
Rika Nukumizu
1
,
Miho Yoshikawa
1
1岐阜大学医学部看護学科
1Nursing Course, Gifu University School of Medicine
キーワード:
高齢患者
,
持てる力
,
老年看護学実習
,
実習記録
,
elderly patient
,
strengths
,
gerontological nursing practice
,
nursing practice records
Keyword:
高齢患者
,
持てる力
,
老年看護学実習
,
実習記録
,
elderly patient
,
strengths
,
gerontological nursing practice
,
nursing practice records
pp.60-67
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本報告は,「高齢患者の“持てる力”の活用」を強調した老年看護学実習において,学生が高齢患者の“持てる力”をどう捉えていたのか,その実態を明らかにしたものである.“持てる力”とは,個々の内に宿る力と定義し,個人のもつあらゆる力のことを指している.
学生の実習記録を分析した結果,大学3年次学生79名全員が,受け持ち患者の看護展開をする中で,患者の問題点を列挙すると同時に,“持てる力”として2〜5項目を列挙していた.また,“持てる力”を見出していく経緯には,「“持てる力”を積極的に探した」という情報収集段階の学生の姿勢と,「高齢患者への先入観を排除して,可能性を信じ,高齢者の言動を肯定的にとらえた」という学生の姿勢が現れていた.
高齢患者の“持てる力”を強調することで,学生の高齢者への関わりが積極的なものとなり,高齢者,学生の両者によい影響をもたらすことができた.
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