巻頭言
老年看護学の構築
石垣 和子
1
Kazuko Ishigaki
1
1千葉大学看護学部
1School of Nursing, Chiba University
pp.4
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
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- 文献概要
アテネオリンピックも終わり,これだけ日本選手が活躍してくれると早くも次のオリンピックが待ち遠しいような気になる.しかし,よく考えると,その時が来たときには自分は4つ年を重ねているわけで,あまり嬉しくはない.そろそろ,ちょっとしたマスコミの年齢表現にも自分のこととしてこだわりを感じる.それでもオリンピックで自分が昔やっていたスポーツ種目が放映された際には思わず引き込まれ,あっという間に20歳代の自分になりきっていて何の不思議も感じなかった.人間の気持ちはいくらでもタイプスリップでき,若い時に戻れる.自由自在である.ただし,経験したことのない年代には移動できない.
こんなことを考えながら,老年看護学というものに思いを馳せる.老年看護だからこそ他にも増して「学」がつかねばならないのではないかと.
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