Japanese
English
資料
痴呆性高齢者の家族介護の肯定的側面に関する因子構造とその関連要因
Factor Structure on Positive Perceptions of Caregivers of Elderly with Dementia and Related Factors
右田 周平
1
,
服部 ユカリ
1
Shuhei Migita
1
,
Yukari Hattori
1
1山形大学医学部看護学科
1Department of Nursing, Yamagata University School of Medicine
キーワード:
介護の肯定的側面
,
介護者
,
介護負担感
,
痴呆性高齢者
,
positive perception of caregiving
,
caregiver
,
caregiving burden
,
elderly with dementia
Keyword:
介護の肯定的側面
,
介護者
,
介護負担感
,
痴呆性高齢者
,
positive perception of caregiving
,
caregiver
,
caregiving burden
,
elderly with dementia
pp.129-137
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
痴呆性高齢者の介護の肯定的側面の因子構造とその関連要因を明らかにすることを目的に,痴呆性高齢者の介護者67名を対象に訪問面接調査を行った.
介護の肯定的側面として「家族の理解や協力の側面」,「健康や病気についての関心を高める側面」,「介護をすることが自分にとって利益になった側面」,「介護を通して気づきの体験が増えた側面」,「老いや他者の受け止め方に寛容になった側面」の5因子が得られた.
肯定的側面を構成する「介護をすることが自分にとって利益になった側面」は介護負担感と関連することが示唆された.また,「健康や病気についての関心を高める側面」,「介護を通して気づきの体験が増えた側面」はデイサービス利用期間が長い者ほど,またADLが低い者ほどその側面を強く感じる傾向があった.
介護の肯定的側面を高める援助にあたっては,介護者を孤立させないような社会的支援の充実,介護者自身が介護の肯定的側面に気づけるような働きかけ,介護者がよりよい介護の経験を積み重ねることができるような援助が必要であることが示唆された.
Copyright © 2001, Japan Academy of Gerontological Nursing All rights reserved.