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資料
終末期中期がん患者の希望を支える緩和的リハビリテーション看護に関する検討
Analysis on Palliative Rehabilitation in Nursing for Keeping Hope in Cancer Patients with Last Several Weeks to Death
渡部 優子
1
,
大釜 徳政
1
Yuko Watanabe
1
,
Norimasa Ogama
1
1創価大学看護学部
1Faculty of Nursing, Soka University.
キーワード:
終末期中期
,
がん患者
,
希望
,
緩和的リハビリテーション看護
,
last several weeks to death
,
cancer patient
,
hope
,
palliative rehabilitation in nursing
Keyword:
終末期中期
,
がん患者
,
希望
,
緩和的リハビリテーション看護
,
last several weeks to death
,
cancer patient
,
hope
,
palliative rehabilitation in nursing
pp.116-123
発行日 2017年12月31日
Published Date 2017/12/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
Ⅰ.緒言
終末期におけるがん患者は,生命予後が数週間となった終末期中期の頃に身体的苦痛が増強し,日常生活行動に障がいが現れるため,日常生活で多くの援助を必要とする.このように,身体症状の悪化は,希望の阻害要因となることが示唆されている1).
希望は,患者が精神的な圧迫や困難な状況を処理する際に,前進する強さと勇気を与える2).病人が病気や苦難の圧迫に立ち向かうために,希望を体験するよう病人を援助することは看護師の役割である3).希望に関する先行研究として,希望の内容4)5),希望の促進・阻害要因1),ならびに希望をアセスメントする客観的指標6)について明らかにされてきた.一方で,看護介入は,希望を促進するための介入プログラム7)について調査されているものの,長期間に渡り,グループセッションを行うプログラムのため,身体機能が低下する終末期中期のがん患者を対象とする場合は,その実践が困難と予測される.加えて,終末期における医療の現状をめぐっては,Miyashitaら8)の調査より,看護師の知識・技術の不足が質の良い看護を提供するうえで障がいとなる報告が認められた.以上の先行調査より,希望を支える看護を明らかにすることは,新たな知識と技術に関する知見となることが期待される.
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