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日本看護診断学会第6回学術大会報告 高齢社会でHUBとしてはたらく看護診断
【教育講演】
1.看護診断とクリティカルパスの統合
Integration of Nursing Diagnosis and Critical Pathways
江川 隆子
1
Takako Egawa
1
1大阪大学医学部保健学科
1Nursing, School of Allied Health Sciences, Osaka University
pp.55-61
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100078
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はじめに
看護診断は看護実践の要である.その看護診断の登場で,診断に対して期待される結果(目標)および看護計画の立案,実施,評価といった一連の看護実践における知識体系を導くことが可能になった.21世紀には,看護診断(概念)の発展と看護診断に対する介入(援助),成果,評価などに関する開発がさらに促進されることが期待される.これらの発展は,看護が科学的な基盤を有した専門職であるためになくてはならないものである.
一方,クリティカルパス(critical pathways: CP)は医療モデルである.言い換えれば,これは医療の視点で患者をみていくツールである.しかし,多くの施設では,このモデルを看護婦だけで作成したり,共同するツールでありながら看護婦だけが活用していたり,またそれを用いることで看護問題(看護診断)が浮かび上がってこないといったことなどが問題となっている.最近の看護雑誌でもそれらを裏づけるような内容の論文が多い傾向にあるが,看護診断とクリティカルパスとの共存について検討している施設も少なくない.
そこで,ここでは看護診断とクリティカルパスについて,特にこの医療モデルと看護モデルとの適用について私論を述べてみる.
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