Japanese
English
巻頭言
看護倫理を組織に定着させるために
Establishing nursing ethics in organizations
長谷川 美栄子
1
Mieko HASEGAWA
1
1医療法人東札幌病院
1Higashi Sapporo Hospital
pp.1-2
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
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2008年6月に行われた日本看護倫理学会第1回学術集会は、会場いっぱいの参加者が集まり、この学会の設立に対する期待を強く感じたことを思い出す。シンポジウムでは、研究者、教育者、実践者による活発な討論がなされ、看護倫理への関心の深さが伺えた。しかし、日常的に看護者が直面している倫理的な課題や問題は、一人だけではあるいは看護師だけでは解決できないことが多く、倫理的行動をとることの困難さも提起された。この学会は、他の看護系学会に比べ臨床看護師の会員が多いという特徴を持つ。臨床現場で看護師が倫理的問題と感じても、他職種との価値観の違いやコミュニケーションがうまく取れない現実があり、解決の糸口をこの学会に求めているとも考えられた。倫理に関する価値観を組織全体で共有し、組織文化を創り上げていくことが重要といえる。
医療の質は、科学性と倫理性の二つの側面に支えられる。科学性とは、標準治療が行なわれること、倫理性とは、相手を人として尊重することをさす。
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