Japanese
English
レター
会話することの効果―ナラティブアプローチと患者満足
The effect of conversation: narrative approach and patient satisfaction
大出 順
1,2
Jun ODE
1,2
1市立伊東市民病院
2静岡大学大学院人文社会科学研究科
1Ito Municipal Hospital
2Graduate School of Humanities and Social Sciences, Shizuoka University
キーワード:
会話
,
ナラティブアプローチ
,
患者満足
,
conversation
,
narrative approach
,
patient satisfaction
Keyword:
会話
,
ナラティブアプローチ
,
患者満足
,
conversation
,
narrative approach
,
patient satisfaction
pp.79-80
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
看護は実践する場所を選ばない。病院や施設、学校、自宅と様々だろう。看護師が一番多く働く場所として病院がある。高度化する医療に伴い、看護師に求められる知識や技術も増え、さらに看護師不足が問われる日本の現状において、臨床ではたらく看護師は懸命に励んでいる。一人一人の看護師に求められるものが増え、さらに人員不足が重なる中で看護師は慌ただしく病棟を走り回っているが、筆者は経験から、病院における看護実践に危機感を抱くことがある。
危機感を抱かせる事の一つに、「業務」と「看護」が混同されていると感じることがある。このように述べるとやや極端な表現かもしれないが、実際にそのように感じられる。看護を実践するにあたり、医学的な知識が必要不可欠であることは言うまでもない。急性期の患者管理においてはその必要は顕著である。患者管理も生命を預かるゆえに非常に大切な看護実践ではあるが、そこに注目が行き過ぎることで、もっと多様な看護が隠れてしまうのではないかと考える。患者管理が業務的になり、いかに素早くこなすことができるかといったことが臨床における価値の一つに挙げられているように感じるのは筆者だけであろうか。またそのような状況から、患者との「会話」そのものが減少していることは無いだろうか。
Copyright © 2013, The Japan Nursing Ethics Associatin. All rights reserved.